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成田は江戸時代頃から、参詣に訪れる沢山のお客様をお迎えするための旅籠や土産店で賑わい、門前町として表参道の町並みが形成されました。
明治に入ると人力車の車夫や馬車が表参道を行き交い、成田山と宗吾霊堂を結ぶ「成宗(せいそう)電車」が運行され、交通網が整備されて更に発展を遂げました。
そして戦後、電車やバス、そして航空路が整備され、成田山表参道を通行するお客様の様相も江戸の昔とは一変しました。国際色にあふれ、電車を利用して表参道をそぞろ歩きする成田詣のお客様も、車が横を通り過ぎて行く脇を小さくなって歩いている状況でした。
また、成田の年中行事を代表する成田祇園祭では、総引きなどの山車・屋台の運行の際に、電線が道の両側から張り巡らされ空が埋め尽くされてしまっていたので、迫力に満ちた一番のみどころとなるシーンを存分に発揮することができず、年間1,000万人を超える参詣のお客様に、町歩きをお楽しみいただけるような空間とは程遠いものがありました。
このような反省点から、「お年寄りにも、子供たちにも、成田を訪れるすべての人たちに対して優しい町並みをつくりたい」という思いで、セットバック事業が始められたのです。セットバック事業は、もともとは、大規模商業施設に対抗する商店街の活性化事業として出発しました。
電線地中化前の表参道入口
各店舗が自らの店の軒先を約2メートル後退させて歩道として整備し、車が通行しても表参道を通行する皆様が安心して町歩きを楽しめるように、そして、国際観光モデル地区に相応しい外国人にも喜ばれるような日本文化を感じさせるお店が連なる映画のセットのような町並みを目指して、平成2年に「上町街づくり協議会」が設立されました。
そして、行政との協働でセットバック事業が進められ、現在上町地区では全体の70パーセントほどが完了し、平成22年度の完全化を目標に現在も事業が進められています。
今年平成21年は各店舗の建て替えが着々と進み、当初の目標に近い町並みが出来上がりつつあります。
現在の表参道入口。
向かって左側には、たばこ店や饅頭店などの
テナントビルが、右側には飲食店や土産店の並ぶ
ビルとなりました。
金物店は、1階部分は店舗、上層階は
賃貸マンションに様変わりしました。
写真店の様子。
外国人が喜ぶ和風雑貨の土産店も
併設されました。
生花店の様子。
セットバックした軒下には、可愛らしい花々が並べられています。
この漬物店は、成田ニュータウン地区との
接続道の出入口となる角地にあり
白壁が印象的な蔵作りの佇まいへと
様変わりしました。
外国人のエアラインクルーが立ち寄る喫茶店。
綺麗な花が並ぶお洒落な外観で
若者にも好評です。
成田の酒造店の店先は、京都の町家を
連想させる格子戸が印象的です。
銘柄名の由来となった、伝説の古井戸が
復元されています。
建物の奥にあった駐車場が手前に移ったことで
信用金庫を利用する車がスムーズに
出入りできるようになりました。
また、通りに面してベンチも設置され
開放的で広々とした空間ができあがりました。
また電線の地中化は、張り巡らされた電線を地下に埋設し、電柱を取り去るという事業で、平成12年に工事が完了しました。
成田駅から成田山へ向かう表参道 上町界隈の、電線地中化前の様子は、空中を左右に横断する電線に圧迫されるような印象がありました。
電線地中化後は、眩しいほどの清々しい空が頭上に広がり、セットバックによって拡張された歩道を行き交うお客様も、大変歩きやすくりました。
このセットバック事業のさきがけとなった鰻店。
店舗の工事は、平成8年8月に完成しました。
こちらの和菓子店は、平成21年11月に
セットバックを終えて新装開店しました。
表参道にある和菓子店。
敷地内には、羊羹資料館が併設されています。
平成22年新春にオープンした
『まちかどふれあい館』。
また、セットバックが行われたことにより道路の幅が広がり、表参道で行われる各種イベントでは道の幅を存分に利用して、踊りや太鼓などのパレードや山車・屋台が運行され、見物に訪れたお客様と祭りの参加者が一体となって、成田のまち全体がイベント会場となって盛り上がる事が出来るようになりました。
これから皆様が成田山表参道をお通りになる際には、各お店がこの通りに込めた思いを少し感じながら、町並みを堪能して是非ゆっくりと散策をお楽しみいただければと思います。
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