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DIC川村記念美術館は、印刷インキの世界トップメーカーであるDIC株式会社がその関連グループ会社とともに収集した美術品を公開するために、1990年5月、千葉県佐倉市の総合研究所敷地内に設立された美術館です。
近現代美術のコレクションとしては、日本でも有数の規模をもつと言われ、これまでに収集された作品は1,000点を超えています。
20世紀美術を中心とした多彩なコレクション、展示作品にふさわしい空間づくりを目指した建築、四季折々の変化が楽しめる美しい自然環境。
これら「作品」「建築」「自然」の三要素を調和させた美術館として、多くの方々に親しまれています。
DIC川村記念美術館は、豊かな自然に恵まれた庭園の中に佇む美術館です。
緑に包まれたアプローチを進むと、とうとうと水を湛える池が広がり、北欧の古城を思わせる展示室が見えてきます。
日本国内の優秀な建築作品に与えられる「建築業協会賞」を1991年に受賞した建物です。美しい景観にもご注目ください。
17世紀のレンブラントによる肖像画、モネやルノワールら印象派の絵画から、ピカソ、シャガールなどの西洋近代美術といった、美術の時間に習ったような、著名な画家達の絵画が展示されています。
17世紀オランダ絵画の巨匠レンブラントの作品では、モデルの顔には画面左方から光が当てられ、その生き生きとした表情が陰影豊かに描き出されており、肌や髭・髪の毛、レースの襟や黒い衣裳など、質感をリアルに再現した細部の描写も見事です。光と影の天才と呼ばれたレンブラントの明暗表現を観てとることが出来るでしょう。
また日本画展示室では、近世を代表する長谷川等伯、尾形光琳、さらに近代に活躍した横山大観、橋本関雪らの屏風絵は、日本固有の自然観や空間の表現を伝えています。
季節ごとに展示品が入れ替えとなりますので、日本の四季を映し出した作品を、その時々によって楽しめますので、新しい出会いがあることでしょう。
フランク・ステラ、マーク・ロスコ、ジャクソン・ポロックなど、戦後アメリカ美術の上質なコレクションに定評のあるDIC川村記念美術館。多種多様な近現代美術が展示されています。
中でもお勧めは、マーク・ロスコ。
同館が所蔵するマーク・ロスコの作品群は、シーグラム壁画と呼ばれるシリーズのうちの7点で、レストランの発注により制作され、もともとレストランの一室に飾られるためのものでした。
ロスコは出来上がったレストランの雰囲気に幻滅し、この契約を破棄します。
行き場を失った作品は、ロンドンのテート・ギャラリー(現テート・モダン)に9点が寄贈され、1990年に7点がDIC川村記念美術館に収蔵されました。
ロスコの意向を継いで、同館ではシーグラム壁画のために一部屋を設けて、常時公開されています。
ロスコルームは、世界に4箇所しかなく、アジア圏では唯一、DIC川村記念美術館だけにあります。
雑誌やテレビ番組でも取り上げられ、日本各地のみならず、世界中からロスコルームを体感するために、多くのお客様が来訪されています。
それでは、ロスコルームに入ってみましょう。一足踏み入れるとそこはロスコの空間。
赤みを帯びた褐色の巨大な画面が現れ、見る者は、ロスコの色の世界にいざなわれるでしょう。
ソファーにゆったりと座り、鑑賞してみてください。
ロスコ芸術の集大成ともいえる、シーグラム壁画は、見る者を包み込み、見ている者は様々な思いを抱くことでしょう。
母の胸に抱かれているような安らぎを感じたり、ドキドキするような心のざわつきを感じたり・・・。
その日の天気や湿度、体調や心の状態によって・・・。ロスコルームの感じ方は、見る人によっても違いますし、同じ人が見ても日によって印象が変わることが面白く不思議である。と思います。
現代の多くの人々の心を捉えている、ロスコルームは、まさに空間そのものがアートです。
現実の世界から解き放たれ、あなたの世界へと導かれることでしょう。
そして生まれる、個々の精神を内観するひと時。アートにはこういった楽しみ方もあるのではないでしょうか。
是非、皆様ご自身の身体で、ロスコ空間を体感していただけたらと思います。
館内の日本画展示室奥にある、眺めの良い立礼式茶室では、美術鑑賞の合間に、お茶と和菓子でひと休みができます。
正座の必要がないテーブルと椅子のお席ですから、どなたでもお気軽におくつろぎいただけます。
風景も綺麗なDIC川村記念美術館。
美術館で一番眺めのよい景色のひとつを茶室の窓か見る事ができます。
照明が控えめで落ちついた室内だからでしょうか、自然光の光を受けて、窓の外の景色がより一層輝いて見えます。
春の桜がハラハラ散り往く姿、夏の青葉、秋の紅葉に冬の雪景色。
窓枠を額縁に見立て、目に映る移ろい往く景色は、まるで一幅の絵画を見ているかのようです。
季節にあわせた、和菓子も楽しみの一つ。
お二人ご一緒にお出かけの時は、種類を変えてそれぞれ和菓子を出して下さいます。
ちょっとした心遣いに、茶道のおもてなしの心を感じることでしょう。
自然を愛でながらお抹茶と和菓子に憩うひと時。
ゆっくりとした時間の流れを感じることでしょう。
(茶席は、ご入館された方のみご利用になれます。)
施設内には自然散策路を見渡せるレストラン「ベルヴェデーレ」があります。
イタリア語の「美しい眺め」という店名どおり、窓からの景色を楽しみながらお食事ができるレストランです。
料理の質と健康・安全にこだわり、地元・千葉県産の食材を積極的に取り入れ、季節感のあるお料理を楽しむことができます。
地元農家さんと契約したお野菜にも注目です。
安心・美味しいお野菜をご賞味下さい。
季節によっては、ジビエ料理も提供されます。こちらももちろん千葉県産のお肉。
シェフこだわりのお料理をお楽しみいただけることでしょう。
木立の中に包まれたかのような眺めの美しい個室のお席もあります。(要予約)
記念日のお食事や同窓会、お子様連れのファミリー様からご好評をいただいています。
お席は8名様までとなります。ゆったりサイズですので、皆様でゆっくりとお食事をお楽しみいただけることでしょう。
緑豊かな北総台地の自然に恵まれ、隣接するDIC総合研究所と合わせて約30ヘクタール(9万坪)の敷地内は、樹木200種、草花500種を超え、野鳥や昆虫も数多く生息しています。
チップがしかれた柔らかな土の感触を楽しみながら、木立の中の散策路を歩けば、四季の移ろいを間近で感じることができます。
桜(見頃:3月上旬~4月下旬)
菜の花(見頃:2月~3月)
ツツジ山(見頃:4月下旬~5月上旬)
大賀蓮(見頃:6月下旬~8月上旬)
紅葉(11月下旬~)
美しいモノトーンの世界
夏には、マティス・ゴッホ・ゴーギャンと名づけられた、ヒマワリ畑が登場します。
ヒマワリの種の名前が画家の名前とのこと。
私の好きな画家の名がついたヒマワリは、どんな色でどんな顔で咲くのでしょう。思いを巡らせながら散策を楽しめそうです。
ふと、池の畔を見ると睡蓮の花が・・・。そう。常設展示室にはモネの睡蓮が飾られています。
あの日、モネが描いた睡蓮は、どんな風にモネの眼に映っていたのでしょうか?
自然を賛美する印象派の絵画を展示している美術館ならではの散策路ですね。
絵画と自然とを併せてお楽しみいただけることは、都市部の美術館ではあじわえない、自然に囲まれたDIC川村記念美術館ならではの大きな魅力といえるでしょう。
美術好きな方はもちろん、ゆっくりとリフレッシュをしたい皆様にも存分に楽しんでいただけます。
皆様にとっての季節の色を感じて、DIC川村記念美術館での休日をゆっくりとお楽しみください。
【アクセス】
【DIC川村記念美術館】
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